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中日・高橋周平 3度目の正直で結果をつかむ/生え抜きの輝き

 


 プロ11年目を迎えた高橋周平が自己最大重量910グラムのバットをまたしても導入した。何度もチャレンジし、開幕前に軽くしてきたバットマン。今度こそ、今度こそ、今度こそ。3度目の正直で操り、自分の打撃をはっきりさせる。

 当てに行くのか、強く振り切るのか。数年間続いた迷いを断ち切ったのは立浪監督の指令だった。3割、20発。この目標が、背番号3の背中を押した。

 昨季は打率.259、5本塁打、39打点。一昨季の.305からジャンプアップを目指したが、結果は後退した。910グラムのバットに挑戦したが、これもあやふやなまま。短く、軽いバットに変えた経緯がある。

「去年は自分の中で断念してしまった。今年はそうも言ってられない。今年はしっかり、決めたことをやりたい」。軽いほうが「バットのヘッドが走るという安心感がありました」。870グラムで単打を狙った。

 重量化のヒントは秋季キャンプにある。3年ぶり現場復帰の森野打撃コーチだった。現役時代をともにしている。長さも85センチから1.5センチ長くした。さらに、バットの重心を先端寄りにし、グリップにも手を加えた。春季沖縄キャンプで手元に届き、実戦で微調整していく。

 背番号3は立浪監督が背負った。指揮官の野球殿堂入りを祝う会では、中締めを託された。「僕もミスタードラゴンズと呼ばれるように頑張ります」。男に二言はない。頼られる男として「3」を輝かせる。

写真=BBM
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