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阪神・秋山拓巳 虎投手陣をまとめ上げて悲願を/生え抜きの意地

 

新しい背番号を身にまとい3年連続の2ケタ勝利を挙げ今年こそ悲願の優勝に貢献するつもりだ


 新しい「21」の背番号を着ける秋山拓巳は「もう1回頑張って若い番号を背負いたいと思っていました」と語った。入団時の「27」から「46」に変更され、今年から長い期間、岩田が着けてきた21番をまとう。

「今年はトラ年なので、阪神が優勝していい年にしたい。チーム全体がレベルを上げていかないと優勝には近づかない」

 西条高から阪神入りして今季13年目を迎える。入団時から山あり谷ありのプロ野球人生だったが、2年連続2ケタ勝利を挙げたのは、先発ローテーションの軸で安定感を示した証しだった。

 新背番号を受け入れた秋山は自主トレーニングから左足を上げた際に体をひねる「プチトルネード」に取り組んでいる。「腕が振れているような感覚がある」と球質とフォームチェックを入念に続けている。

 常にストレートに磨きをかける姿勢は変わらない。球速150キロ台に届くピッチャーではないが「阪神投手陣の中で1番のストレートピッチャー」と自負している。

 速さだけを追い求めるわけでなく、キレのあるストレートに制球をつけて勝負する。「そこにこだわりたい」。生え抜きでベテランの域に入ってきた秋山は若手へのお手本になって投手陣をリードする。

「昨年は後半になって、ちょっと消極的さを感じる部分もあった。上の世代が引っ張っていけば若手もついてくると思う」

 阪神一筋のニュー秋山は、投手陣をまとめながら、トラ年の悲願を実現するつもりでいる。
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