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楽天・辰己涼介 「守備の人」から完全無欠の存在へ/記録への挑戦

 

いよいよ本領発揮する時を迎える


 どこまで本気なのかは分からない。ただ、力強いその口調に決意を感じた。1月下旬、愛媛県内で自主トレを公開した辰己涼介。オンラインで取材に応じると「獲れるものは全部獲りたいですね」とキッパリ。昨季、2年連続でゴールデン・グラブ賞を受賞した俊足の外野手が、タイトル総なめを誓った。

 1年目のオフから管理栄養士の助言を受けながら、肉体改造にも取り組んできた。今オフもトレーニングはもちろん、明確な目的を持って食トレにも取り組む。分析機器を活用しながら行っている打撃練習では、打球速度が上昇。自ら肉体改造の成果を実感しているという。

 2022年シーズンは120試合に出場し打率.270、11本塁打といずれもキャリアハイをマークした。これまで則本昂大から「守備の人」といじられることもあったが、打撃でも一定の成果を残した。

 課題であったミート力も向上。長打力もアップしたが、打撃でのタイトル獲得は高い目標に思える。それでも本人には燃える理由がある。1月中旬には、実業家の鈴木セリーナさんとの結婚と第1子誕生を公表した。守るべき存在ができたことで、モチベーションはさらに高くなった。「家を出たら攻めなくてはいけない。打撃の人としても、攻撃が最大の防御じゃないですけど、攻められるし守れるし、家庭もチームも支えていけたら」と言葉に力を込めた。

「守備の人」から、走攻守三拍子そろった完全無欠の外野手へ。ルーキーイヤーから目指してきた理想像を体現する時が来た。

写真=BBM
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