今季に懸ける熱い思いが伝わってきた。キャンプイン直前の1月31日に、報道陣の取材に応じた則本昂大。ブルペンでも投げ込んだ右腕は「確認の程度ではあったんですけど、今年に入った中では一番よかった」と手応えを口にした。
いざキャンプが始まると、さらなる充実ぶりを披露した。第1クールから意欲的に投げ込むと、第2クール最終日の2月9日には5度目のブルペン入り。今キャンプで自身最多となる150球を投げ込んだ。「球数は100球を超えたいと思っていた。ある程度の球数を投げることができたのでよかった」と充実感をにじませた。
2021年シーズンは23試合に登板して11勝5敗、防御率3.17をマーク。3年ぶりに2ケタ勝利を達成したが、満足するつもりはない。プロ10年目の節目のシーズンに向け「昨年も達成できなかった優勝を目指してやっていきたい」と13年以来となるリーグ優勝に貢献すると意気込んでいる。
今季の目標には「規定投球回プラス50イニング」を掲げた。その理由は明白。「去年は中継ぎがフルで頑張ってくれた。僕自身は最低でも7回をしっかり投げ切れるように」。チームのためにも、中継ぎ陣の負担を減らしたい。
13年には新人王を獲得し、14年から18年までは5季連続で奪三振王に輝いた。目標は優勝。個人タイトルに執着することはないが、最優秀防御率や最多勝など自身初となるタイトルを獲得できれば、目標とする優勝にも大きく近づく。
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