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広島・黒原拓未 冷静に、だが、しっかりと/タイトル獲得宣言

 

指揮官は黒原の中継ぎ起用を示唆。タイトル獲得へは勝ちパターン入りが求められる


 球団から3年連続となるタイトルを、ドラフト1位ルーキー・黒原拓未が宣言した。2020年の森下暢仁、21年の栗林良吏と2年連続でドライチ投手が「最優秀新人」のタイトルを受賞。当然同じ“立場”で入団した者として、黒原にも期待の視線が送られる。左腕は「新人王を獲れたらいいなとすごく思う」と鼻息は荒い。

 新人選手が入る広島・廿日市市内の大野寮では104号室に居を構えた。同室は過去に森下や栗林らが入った、いわば“出世部屋”だ。左腕は「部屋どうこうでなく、とにかく一軍の舞台で活躍できるように」。部屋の縁起の良さにあやかることさえせず、冷静に足元を見つめている。

 この春は宮崎・日南から始まる一軍キャンプスタート。ブルペン入りした際は佐々岡真司監督も期待のまなざしを送り、捕手後方から球筋を見つめたかと思えば、右打席に入る。さらには、一塁側から見たりと360度からドライチ左腕を“解剖”した。「低めのボールはすごくいいボールもあった。力みもあったがボール自体はさすが」。現役時代に138勝を挙げた指揮官が太鼓判を押す。

 球団での3年連続の新人王獲得は、1984年の小早川毅彦、85年の川端順、86年の長冨浩志以来の快挙となる。「考え過ぎてもしんどいというか、良くないというか、仕方ない。そこはあまり意識し過ぎずに自分らしく伸び伸びとやっていけたら」。記者投票によって選ばれるタイトル。「自分でどうこうできるものではない」と冷静に胸中を述べたが、その目でしっかりと、輝く「最優秀新人」のトロフィーを見据えている。

写真=牛島寿人
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