まだまだ満足はできない。2月に22歳を迎えた村上宗隆は高卒5年目の今季、大きな野望を掲げる。球団初となる3年連続全試合四番打者での出場という快挙もかかる中、全タイトル獲得を宣言した。
「すべてのタイトルを取れるなら取りたいですし、昨年の成績よりさらにいい成績を残すことは絶対条件だと思う」
歩みは止めない。昨季は39本塁打を放ってセ・リーグ最年少で本塁打王に輝き、リーグMVPを受賞。6年ぶりのリーグ優勝だけでなく、20年ぶりの日本一達成にも大きく貢献した。「本当に日本一を達成できて、誰もが経験できるようなものではないですし、それを若いうちに経験できた。もっともっと経験できれば自分自身も成長できると思う」と球団初の2年連続日本一を目指す中で、自身の活躍が勝利に直結することはよく理解している。
オフシーズンは短かったが、ウエートトレーニングに励みバランスよく肉体を強化。理想の打撃フォームも追い求めており「チャレンジしたいという部分もありますし、もっといい成績を残せるフォームがあると思う」。結果を残してきた打撃フォームが原点にあるからこそ、より良い形を求めて模索している。
1月末に新型コロナウイルスの陽性と判定され、キャンプインは遅れた。ただ、開幕まで十分に時間はある。目標は「打率3割、40本塁打、100打点」。すべてをクリアすれば、おのずと戴冠も見えてくるはず。今季はどんな姿を見せるのか、注目だ。
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