三浦監督が現役時代に背負った18を受け継ぐ
大物感たっぷりだった。
小園健太がベールを脱いだのは、2月13日だ。新型コロナウイルス濃厚接触者の疑いで自主隔離し、6日遅れで宜野湾キャンプへ合流。「早く投げたかった」と初めてのブルペンに向かった。ノーワインドアップからすべて直球で16球。レギュラー格である
伊藤光のミットをパシンと鳴らした。「どんなすごい投手になるんだろうって、期待を抱かせる」とは投球を見守った
三浦大輔監督の感想。黄金ルーキーにふさわしい姿だった。
公立の市和歌山高からドラフト1位で入団。同じセ・リーグの
阪神と競合した。
DeNAが高卒ドライチ投手を獲得するのは10年ぶり。「チームを背負えるようなエース、球界を代表する投手になりたい」とシーズン20勝、通算200勝を大目標とした。三浦監督が現役時代から代名詞とし、引退後は準永久欠番にもなった背番号18。偉大なエースナンバーを託され「期待されていると感じた。気を引き締めて、頑張らないといけない」と決意を新たにした。
新人合同自主トレでは3度ブルペン入りし、伸びのある直球など能力の高さを発揮した。体づくりや育成を最優先としながら、キャンプも一軍メンバーに抜てき。主軸の
三嶋一輝、
山崎康晃らと同じ空気を吸っている。185センチ、90キロと恵まれた体格で、最速152キロはまだまだ進化していきそう。「藤川(
藤川球児)さん(元阪神)みたいに、直球で勝負できるような投手になりたい」と高い向上心も持ち合わせている。横浜だけでなく、日本の将来も担う金の卵。真っすぐに王道を歩む。
写真=榎本郁也