球団内だけではなく他球団のスコアラーからも高評価を受けている桐敷。オープン戦でどういう投球を見せるか楽しみだ
ドラフト3位の左腕・
桐敷拓馬が評価を上げている。沖縄キャンプの初実戦でアピールしたのを手始めに、即戦力をうかがわせる内容を見せているのだ。
他球団の偵察スコアラーは「
ヤクルトの田口(
田口麗斗)に似ている」「マウンドさばきがいい」「ロングリリーフもできそう」といったコメントが飛び交った。
身長178センチ、体重90キロ。はたからみて迫力のあるサウスポーではないが、ボールのキレ、制球力に安定感のあるタイプとして期待がもてそうだ。
関甲新学生リーグの新潟医療福祉大エースとして、ドラフト会議後に行われた平成国際大戦で同リーグ史上初の完全試合を達成し、プロ入りに弾みをつけた。
桐敷本人があこがれているのは前
ソフトバンク監督で、通算224勝をマークした
工藤公康氏で「体全体を大きく使って投げる」フォームを手本にしてきた。
その工藤と同じ背番号「47」を背負った桐敷。沖縄の一軍キャンプでスライダー、ツーシームなどを投げ分けながら開幕一軍入りを狙っている。
矢野燿大監督も「オレ的にはどこでも使えるのがありがたい。先発でも中継ぎでも、(打者の)左右に関係なく投げることができる」と即戦力であることをすでにこの時点で認めている。
スアレス流出、
及川雅貴の先発転向など、投手再編を強いられるチームで貴重な左腕として「残りキャンプの時間も大切にしたい」とオープン戦で結果を積み重ねていく。
写真=BBM