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基本の『き』を示して オリックス・能見篤史/最年長の意地

 


 現役最年長投手がバリバリ投げ込んでいる。今年43歳を迎える能見篤史兼任コーチが、今春もキャンプ初日から稼働した。瓜野純嗣ブルペン捕手を相手に直球のみ52球を投じ「(初日は)毎年のルーティンなのでね。最初はいっぱい投げられる期間。毎年、変わらずです」と、ニヤリと笑みを浮かべた。

 今季から厚沢和幸投手コーチが日本ハムから新加入し、一軍の投手コーチは高山郁夫コーチを含めて3人体制となる。移籍1年目の昨年よりも選手としての時間を確保できるが「あんまり、甘えるわけにはいかないですけど、高山さん、厚沢さんともコミュニケーションを取りながらですね」とベテラン左腕は力を込める。

 チームは20代の投手が多く、ランニングメニューなどでは「必死になってついていくのが一番。あまり年齢を考慮してもらってない感じがするので(笑)」とジョーク交じりに話しつつ、兼任コーチとして「プラスアルファの手助けができたらと思います」とうなずく。

 2月1日からのブルペン投球を見守った中嶋聡監督は「能見さんのルーティンで、基本の『き』でございます。初日に投げている準備段階が良い」と、実績十分のベテランの姿勢を評価した。

 阪神からオリックスへ移籍し、2年目を迎える左腕は「昨年1年(オリックスで)やらせてもらって、ある程度の流れは分かっている」と調整のペース配分にニヤリ。移籍初年度にチーム25年ぶりのリーグ優勝を支えた男が、今季は連覇&日本一をアシストする。

写真=BBM
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