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ヤクルト・石川雅規 原点回帰の「直球勝負」で挑む21年目/最年長の意地

 


 年齢を重ねてなお、進化する。セ・リーグの投手では最年長となった42歳・石川雅規は、今春の沖縄・浦添キャンプでも変わらぬ姿で投げ込んでいた。

 若手の頃から投げて、投げて投球フォームを固めていくのが『石川流』。毎年体の変化を感じながら「今年の投げ方」を見つけていく。「反復練習は大事だと思っていて、体が元気なうちに球数を投げたい」と一日で173球を投げた日もあった。

 プロ21年目の今季は、原点回帰の「直球勝負」でシーズンに挑む。昨季から、試合での直球の割合を増やした。投球の基礎であり、原点でもある球種について「真っすぐは昔からすごく重要だった。速くない中でも、真っすぐの重要性は昨シーズンあらためて感じることができたので、しっかり両サイドに投げ込める準備をしたいと思った」。多彩な変化球を生かすためにも、やはり大事になってくるのは直球。キャンプ第1、2クールでは、徹底的に両サイドに投げ込んだ。

 肉体もさることながら、精神も衰えをしらない。キャンプイン前には「目指すところは開幕投手だと思っている。そういう気持ちじゃないと開幕ローテにも入れないと思う」と意気込んでいた左腕。小川泰弘奥川恭伸高橋奎二ら頼もしい後輩もいるが、負けるつもりは一切ない。

 大目標は残り23勝に迫った通算200勝で「そこの目標があるからこそきついことも乗り越えられる」と大きなモチベーションになっている。高みを目指し続ける背番号19の背中は、今季も頼もしい。

写真=BBM
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