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ソフトバンク・野村大樹 右の代打から狙うホットコーナー/レギュラー争いダークホース

 

打撃面では主力陣に負けず劣らずの野村。守備力向上にも努めている


 高卒4年目の野村大樹が、天性の勝負強さを武器に虎視眈々とレギュラーの座を狙う。春季キャンプ中の2月24日に行われた球春みやざきベースボールゲームズ・ロッテ戦(アイビー)。9回無死二、三塁で代打で登場すると、2球で追い込まれながらもファウルで粘り続け、7球目を左前適時打にした。7点ビハインドの状況でも集中力を高めた打撃内容に、藤本博史監督も「完全にいいアピール」と大絶賛。野村も「こういう場面で打たないと生き残れない世界」と、鼻息荒く打席を振り返った。

 まずは手薄となっている右の代打として一軍定着を目指すが、活躍次第では一気にレギュラー獲りの可能性もある。早実では1年先輩の清宮幸太郎(現日本ハム)を押しのけて1年から四番に座るなど勝負強さを発揮。「得点圏は自信がある。そういうのを楽しめる性格」。自らそう話すように、ウエスタン・リーグで月間MVPを獲得した昨年6月には月間得点圏打率.769と神懸かり的な数字を残した。それだけに指揮官も、「そのような形で使えたら最高」と右の代打の切り札として有力候補であることを示唆。さらには、「そこからレギュラーも獲れる」と期待をかける。

 本職の三塁にはベテラン・松田宣浩、大砲候補のリチャード、キャンプで猛アピールした高卒2年目の井上朋也と強力なライバルがひしめく。野村は「当然、狙うのはレギュラーだけど、与えられる(役割が)代打ならしっかり結果を出していきたい」と、まずは代打として勝負強さを示し続ける構え。21歳のダークホースが、ホットコーナーを鋭い目線で狙っている。

写真=湯浅芳昭
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