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西武・鈴木将平 心技体のすべてで現状を打開して強力打線の一番打者へ/レギュラー争いダークホース

 

今季は外野のレギュラーを確保し、一番打者として打線を牽引する鈴木


 打撃好調だった2020年シーズンの前半戦でスタメン起用が続き、定位置を確保したかに見えた鈴木将平。だが、徐々に状態を落とし、故障も重なったため9月に一軍登録抹消。シーズン通して結果を残す難しさ、ケガをしないことの大切さなど、真の意味で“レギュラー”となることの厳しさを痛感した。貴重な学びから2年。再びポジション獲りへ名乗りを上げるべく、キャンプから猛アピールが続いている。

 昨季は、開幕直後からレギュラー陣に故障者が相次ぎ、若手選手が続々とチャンスを得て、飛躍した。その中で開幕一軍をつかんだ鈴木は期待されながらも結果が残せず、5月下旬にファーム落ち。27試合、打率.158と不本意な成績に終わった。今年は昨年台頭を見せた同世代選手たちとの激しいレギュラー争いの中、初めて個人で自主トレを行い、すべて自己責任という自立した中で心技体すべての現状打開に取り組んだ。

 春季キャンプではA班に帯同し、新任の平石洋介撃コーチとともに徹底的に打撃改善に着手した。そうした積み上げの成果が、練習試合、オープン戦と結果として出ている。3月5日現在、オープン戦には9試合に出場して打率.344。一番打者の筆頭候補に躍り出ている。

 だが一方で、「全体的にバランスが取れた選手じゃないとレギュラーにはなれない」と過去の教訓から打撃面以外の重要性も熟知。持ち味の積極的な走塁、盗塁、確実な守備をでも首脳陣の信頼を獲得したいところだ。

 外野の全位置がレギュラー未固定の状態で迎える今季。今度こそチャンスをモノにできるか。手にしたチャンスを手放さずに死守できるか。その実現が、ひいてはチームの強化に大いにつながっていく。

写真=BBM
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