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ソフトバンク・和田毅 野球にだけはウソをつかず/節目の年を迎えて

 

41歳のシーズンも開幕先発ローテからスタートする和田


 今季プロ20年目を迎える41歳の和田毅は、さらなる進化を追い求めている。宮崎春季キャンプではここ数年習得に取り組んでいるカットボールにも再チャレンジした。昨季は開幕先発ローテ入りしたものの、18試合の登板で5勝6敗、防御率4.48。右打者への被打率.236に対し、左打者には.297と苦にしただけに、「カットボールがあると意識させられるだけで違ってくる」。チーム最年長となった左腕を支えるのは飽くなき探究心だ。

 昨季限りで同学年の松坂大輔(元西武ほか)が現役を引退し、『松坂世代』では唯一の現役選手となった。「同級生から受けられる刺激は、どの立場になろうと変わらない。僕自身は野球で同級生に刺激を与えられるような投球を見せたい」と意気込む。今季掲げる目標は「2ケタ勝利」と「規定投球回達成」。ともに実現すれば、アメリカ球界からソフトバンクに復帰し、15勝で最多勝に輝いた2016年以来、6年ぶりとなる。

 春季キャンプ中の2月21日に41歳の誕生日を迎えた際には、和田らしい「長寿の秘訣」を口にした。「僕は結構性格が適当だけど、野球に関してだけは『ま、いっか』と思わないようにしてるつもり。野球だけにはある意味ウソをつかないようにやってきたことが、20年目の今でもプロでやらせてもらっている一つかなと思う」。日々のトレーニングや体のケア、食事に至るまで妥協することなく向き合ってきた。今年から新たに就任した藤本監督からの信頼も厚いベテラン左腕が、節目の新シーズンに臨む。

写真=湯浅芳昭
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