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阪神・糸井嘉男 苦境のチームを救えるか…「勝負の中にいたい」という強い気持ちで/今季はひと味違います

 

チームは連敗中だが、糸井は打撃好調。まだまだ阪神に必要な存在だ


 不惑男の糸井嘉男が開幕スタメンを勝ち取った。矢野燿大監督も「嘉男しか出せない世界観がある。だんだん年をとったときに本当のすごさが分かる」とベテランの底力を評価した。

 オープン戦は12戦で打率.346(26打数9安打)で、楽天ソフトバンクを相手に2本塁打を放った。阪神で40歳以上の年齢で開幕戦でスタメン出場したのは、若林忠志アルトマン金本知憲福留孝介の4人で、今年41歳を迎える糸井の開幕スタメンは2年ぶり5人目となった。その開幕戦(ヤクルト=京セラドーム)での第1打席でヒットを放ち打点を挙げ、4回の第3打席では2ランを放った。

 今春一軍キャンプでは初日からフルメニューをこなし、1時間のロングティーを続け、アメリカンノックで下半身を鍛えた。最年長ベテランとは思えない動きで年齢を感じさせなかった。

 昨シーズンは主に代打での出場だった。ここ数年は故障がちで本来の力を発揮できず、瀬戸際に立たされていた。だが今季、井上一輝ヘッドコーチが「糸井の調子が良い」というようにオープン戦でも左右に打ち分けた。

 若手をしのぐアピールで再び存在感を認めさせた糸井は「勝負の中に加わりたいと思っていた。サバイバルやしね」とシーズンを通して定位置争いを意識していくつもりだ。

「今年は優勝して矢野さんを胴上げする」ときっぱり。それだけをずっと求めながらやっていくつもりだ。これまで以上の強い気持ちで臨む糸井の勝負のシーズンが幕を開けた。

写真=BBM
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