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ロッテ・小沼健太 “違う経験”で培った強さを武器に/開幕一軍の喜び

 


 背番号は「121」から「50」へと若返った。千葉県旭市出身。東総工高時代は目立った活躍をできなかった小沼健太が、ついに晴れの一軍舞台で、ZOZOマリンのマウンドに上がった。

 3月30日のソフトバンク戦だ。1点ビハインドの8回に出番がやってきた。「緊張もありましたが、開き直って一度しかないプロ初登板を楽しもうと思って投げました」と先頭・中村晃に左前打を許しても、慌てる様子はなかった。後続を斬ると、続く9回のマウンドにも上がり打者3人をピシャリ。プロデビューとなった一戦は2回1安打無失点で、150キロの剛速球とフォークのコンビネーションは圧巻だった。

「やっとプロ野球選手としてのスタートが切れたと思うので、ここからしっかりと一軍の戦力として、腕を振っていきたいです」

 開幕直前に育成選手から支配下登録された2年目右腕。そんな言葉が示す通り、苦労人だ。高校卒業後はBCリーグで腕を磨いた。武蔵、茨城と2球団でプレーし、ドラフトで指名されるまで4シーズンもかかった。

「自分は独立リーグに行ったり、ほかの人と違う経験をしてきた。チームも渡り歩いて、いろいろな人にお世話になった。たくさんの方が関わってくれたおかげでここまで来れたので、みんなに感謝したいです」

 ルーキーイヤーだった昨季は、二軍で抑えを務めた。まずはビハインドからの登板となるが、少年時代にスタンドから見つめていたマウンドで躍動した。ここから結果を残し、勝ちパターンでも投げられるリリーバーを目指す。

写真=BBM;
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