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広島・末包昇大 プロ1戦目から記録ずくめ/開幕一軍の喜び

 

衝撃デビューを果たした末包。このまま定位置確保なるか!?


 開幕戦から大暴れだ。敵地・横浜で迎えたDeNA戦に、七番・右翼でスタメン出場したドラフト6位入団の末包昇大。球団新人の開幕スタメンは、2006年の梵英心以来16年ぶりで球団史上3人目。まず1つ記念の“初”を手にしたルーキーだが、「打席での緊張はあまりなかった」と初打席でいきなり魅せた。

 両軍スコアレスの2回一死一、三塁、カウントは1−2。相手先発・東克樹の低めのチェンジアップに、腕を伸ばして食らいついた。白球は遊撃手の頭上を越え、左前で弾む。適時打で22年シーズンのチーム初得点を導き、一塁上では右の拳を突き上げた。「変化球を拾えてヒットにできたというのは良かった。少し前進、進歩したかなと思う」。初打席初安打初打点に胸を張った。

 1本では止まらない。4回先頭では東の高めのカットボールを左翼フェンス直撃の二塁打に仕留める。6回一死一、二塁では中前打を放ち猛打賞。開幕戦での新人猛打賞は、球団では1958年の古葉毅森永勝治以来64年ぶり3人目の快挙だった。

 チームは17安打11得点の大勝。末包が挙げた1打席目の1点目が決勝点になった。新人が決勝点を挙げたのは球団初。猛打賞&V打はセ・リーグ新人初と、記録ずくめの1戦目となった。これには自身も「記録に名前を残せるのは光栄。初物づくしでよく頑張ったと思います」と自画自賛。「今日プロ野球選手になれた1日。野球人生でもこの1日を大事に、忘れないようにしたい」。ドラフト指名は6位。入団時は25歳。遅咲きのルーキーが、爽快な1歩目を踏み出した。

写真=榎本郁也
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