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広島・會澤翼 「10年後、20年後の球界のため」グラウンド外でも高い貢献度/チームリーダーの決意

 

開幕から攻守に頼もしい會澤


 チームリーダー・會澤翼が頼もしい。5年連続で開幕マスクをかぶると、扇の要としてチームをけん引した。開幕先発ローテーションの中では大瀬良大地森下暢仁九里亜蓮床田寛樹の4人とスタメンバッテリーを組んだ。大瀬良は6回 2/3を3失点(自責2)。森下は8回3失点(自責2)。九里は6回2/3を2失点。床田は7回1失点。いずれもクオリティースタート(6回以上で自責3以下)を達成。1993年以来となる開幕6連勝を演出した。実に29年ぶりの快挙で球団記録に並ぶ連勝街道。それでも「投手が頑張ってくれただけ」と、最後まで投手陣に花を持たせるのが會澤らしい。

 貢献はリードだけにはとどまらない。開幕から6戦で放った4本の安打のうち2本が適時打。2つの犠飛も含み、6試合で4安打に対して打点は「6」。効果的に打点を稼いでいる。「キャンプからやってきていることが徐々に出てきている」。確かな手応えをシーズン序盤から感じている。

 さらにグラウンド外でもリーダーだ。昨季終了後に、10代目のプロ野球選手会会長に選出された。選手会の会議も定期的に開催され、背広を着ての仕事も増えた。「10年後、20年後の球界のため。引き受けた以上はそこの仕事も覚悟の上。苦ではないので、覚悟をもってやるしかない」と力を込める。

 4月13日に34歳になったベテラン捕手。プレーで、言葉で、姿勢で、若手の多いチームメートを引っ張っている。4年ぶり優勝への思いは十分。リーダーシップがナインに刺激を与える。

写真=榎本郁也
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