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広島・西川龍馬 「やってやろう」を引っ張るリードオフマン/スタートダッシュに成功

 

今季は一番打者として存在感を発揮している西川


 一番打者の西川龍馬がチームのスタートダッシュをけん引している。昨季は127試合のスタメン起用に対して、一番に入ったのはわずか1試合。打順別では三番の59試合が最多だった。ところが今季、オープン戦の終盤から一番に固定。シーズンを迎えても定位置に。持ち前の打撃センスで相手打線に切り込んでいる。八番打者の上本崇司が効果的に出塁を重ねていることなどから、4月20日時点で打点はリーグ2位タイの「14」。チーム指折りのバットコントロールを持つ巧打者が攻撃に勢いをもたらしている。

 西川自身は「打順は関係ない」と常々話す。だが、一番は最も打席が回ってくる場所。それだけに巧打者が座れば、相手としても嫌らしいリードオフマンであることに違いはない。そんな西川が唯一「一番打者としての仕事」と話すのは第1打席の役割だ。初回の攻撃だけは常に「無死走者なし」が確約されている。それだけに出塁への重きも高まる。「初回の1打席目だけは何とか塁に出ていい流れを持ってこようと思っている」。2打席目以降の中身が良くても、1打席目に凡退すると「第1打席に出塁しないと……」と、反省の弁を紡ぐ。

 開幕前、野球評論家の多くは広島をBクラス予想とした。それが西川をはじめ、ナインに火を付けた。「開幕を迎えて(6連勝と)いいスタートを切れて、1人ひとりがやってやろうという気持ちでいる」。開幕から6連勝。21試合を終えて巨人と首位を争っている。誰がこれを予想できただろうか。快進撃はまだまだ止まらない。

写真=湯浅芳昭
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