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ヤクルト・高橋奎二 心の成長がもたらした変化/スタートダッシュに成功

 


 頼もしさは増すばかりだ。京都・龍谷大平安高から入団7年目の高橋奎二が好調を維持している。4月25日時点で4試合に登板し2勝(0敗)はセ・リーグ7位、防御率2.13と23奪三振はともに同4位の好成績。10日の巨人戦(東京ドーム)では確かな成長を感じさせた。

 立ち上がりは不安いっぱいだった。1回、先頭の吉川尚輝にいきなり死球を与えると、2回には丸佳浩に先制の右越えソロを被弾。これまでの高橋であれば、制球を乱して失点を重ねてもおかしくはないような流れだったが、決して崩れなかった。粘りを見せ9回120球で4安打1失点と好投。レギュラーシーズンでは自身初の完投勝利をつかみ「ランナーを出してからも力まず、もう一回そこで気を引き締めるというか、そういう気持ちの変化ができるようになってきた」とうなずいた。

 昨季はレギュラーシーズンで4勝を挙げ、ポストシーズンでも登板。特に11月21日の日本シリーズ第2戦(対オリックス、京セラドーム)では、133球の熱投で完投勝利を飾り日本一への流れを呼び込んだ。伊藤投手コーチは「順調な成長曲線を描いてくれている」と評価したうえで「やはり彼の一番の武器はストレート。ストロングポイントを生かし、ウイークポイントを徐々に解消しつつある。まだまだ伸びしろはある」とさらなる成長に期待した。

 開幕早々、奥川恭伸が上半身のコンディション不良で離脱するなど先発事情は楽ではない。2年連続日本一達成へ、24歳左腕の躍進が必要不可欠だ。

写真=BBM
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