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中日・岡林勇希 違いの分かる20歳/スタートダッシュに成功

 


 自称「昭和の男」、岡林勇希がど根性を見せている。開幕5日前のロッテとのオープン戦(バンテリン)で二塁ベースに滑り込んだ際に左手をベースに突き、薬指を痛めた。

「ここまで来たら痛いのかゆいの言ってられない」。患部をテーピングで固定したまま向かったのは巨人との開幕戦(東京ドーム)。「二番・右翼」で出場すると縦横無尽に暴れ回った。

 1点を追う3回二死一、三塁から菅野智之のカットボールを引っ張り、同点の右前打。「しっかりチャンスをものにしたかった。これからも大事な打席が多くなる。集中して頑張りたい」。立浪和義監督の初陣で記念すべき初めてのホームを踏んだ。敗れはしたものの3安打猛打賞をマークし、存在感を見せつけた。

 岡林はキャンプ中に一度、立浪監督から「呼び出し」を受けている。レギュラー陣が居残りで打撃練習をしている中、メニューを終えた岡林はもう練習を終えていた。

「個別終わって練習終わりました、ではなくね。レギュラーより早く帰ったらレギュラーになれんぞと思ってね。そこは岡林に言いました」と指揮官。これも大きな期待の表れ。キャンプ最終日、最後に球場を後にしたのは岡林だった。

 オフも先輩や他球団の選手と自主トレをする同世代が多い中、母校・菰野高で一人で練習した。「監督やコーチから秋季キャンプで教わったことをしっかりやるためです。誰かと一緒だと影響受けちゃいそうなので」。

 自分に何が必要で何をやるべきかが、よく分かっている。課題の体力を身につけ、不動のレギュラーを目指す。

写真=BBM
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