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日本ハム・上沢直之 絶対的エースの信頼は揺るがず/本領発揮はこれからだ!

 

今季6試合登板でいまだ勝ち星のないエース・上沢の復調が待たれる


 上沢直之は、今季5試合目の先発となった4月23日ソフトバンク戦(札幌ドーム)で3敗目を喫した。3回7安打7失点と乱れて、この日も今季初勝利を逃した。「チームがいい流れで来ていたにも関わらず、僕の投球でその流れを壊してしまい、とても悔しい気持ちです」。前夜のカード初戦を取った勢いをそぐ投球となったことを悔やんだ。

 今季は中4日での先発など新たな挑戦もしながらのシーズンイン。試行錯誤の中で勝ち星を得る流れには乗れていないが、紛れもなく、日本ハムのエースは上沢だ。存在価値を高めたのは、4月17日のロッテ戦(ZOZOマリン)だった。

 完全試合ペースのまま、8回で降板したロッテ・佐々木朗希に一歩も引かない投球内容は圧巻。異様な盛り上がりの敵地で7回4安打無失点で8奪三振。延長10回に万波中正の決勝ソロが飛び出し、上沢に勝利は付かずも、チームは勝った。

 試合後のコメントが力強かった。「なかなか点を取れないと分かっていた。僕も点を取られなければ、負けることはないと分かっていた」。続く言葉にエースとして、常に求めているものが端的に表現されている。「僕がゼロで抑えたのも大事ですが、チームが最終的に勝ったのがうれしい」。このひと言に、上沢が大黒柱であるゆえんが詰まっている。

 冒頭のソフトバンク戦後、BIGBOSSは「上沢くんに落ち込むのは30分と伝えました」とコメントした。気持ちの切り替えだけを求めたBIGBOSSもエースの実力を信じている。本領発揮は、ここからだ。

写真=BBM
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