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西武・山川穂高 “ビビりながら”臨んだ今季。一軍復帰後17試合で10本塁打と上昇気流/本領発揮はこれからだ!

 

一軍復帰後、ホームランを量産する山川


 一昨年は右足首、昨年は左ハムストリングスの肉離れと2年連続で故障し、成績不振が続いてしまっただけに、今年の山川穂高はとにかく用心深かった。「これでまた今年もケガをしたら、もう終わってしまうので、今年は良い意味で“ビビりながら”やります」。

 もともと準備は入念なタイプだ。誰よりも早くグラウンドに立ち、ストレッチなどで体を動かしていたが、今年はさらに「朝からウエートをして体に刺激を入れたり、テーピングもしっかり巻いている」。より一層の準備をして試合に挑んでいた。

 それと同時に、最も自身の状態が良かったと考えている2017年の本塁打量産時につかんでいた“お尻にはめる”感覚を取り戻したことで打撃状態も上々。開幕2戦目から3試合連続本塁打を放つなど、5試合で打率.444、4本塁打、9打点と好スタートを切った。

 ところが、3月30日の日本ハム戦(札幌ドーム)で走塁中に右太もも裏を痛めて登録抹消に。「これだけ準備をしているのに……」。ショックは大きかったが、幸いだったのは患部が軽症だったことだ。離脱中も打撃練習や、今年自身に課しているお尻に重点を置いたトレーニングは変わらずに続けられたため、4月19日の一軍復帰からも大きく調子を崩すことはなかった。とはいえ、18日間も実戦を離れた。「目慣れの部分でちょっと違うなという部分はある」と本人はもどかしさを口にしていた。

 それでも徐々にアジャスト。復帰3戦目で一発を放つなど17試合で10本塁打と爆発し、チームも11勝6敗と上昇気流を描いた。四番の好調な打撃がチームをけん引する。

写真=BBM
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