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DeNA・大貫晋一 2年連続チーム勝ち頭の実力発揮へ/本領発揮はこれからだ!

 

5月4日の中日戦で今季初勝利。チーム浮上の原動力となっていきたい


 着実に前進している。大貫晋一は気持ちを整理し、言葉に力を込めた。「リズム良く投げることができました。次回以降は粘り強い投球をしたいです」。

 4月24日の広島戦(マツダ広島)は、5回まで最少失点と踏ん張った。2点をリードした6回に味方の失策からピンチを広げ、無死一、二塁で坂倉将吾の右前打。さらに一死一、三塁から田中広輔に右犠飛を運ばれた。自責1だったものの、6回を3失点で降板。待望の今季初勝利は持ち越しとなったものの、先発として最低限の仕事を果たした。

 自身初の10勝を挙げた一昨年から2年連続でチームの勝ち頭。今季はエース格の今永昇太が故障で出遅れ、先発ローテーションの柱としてさらなる飛躍が期待された。初登板が開幕2戦目。3月26日の広島戦(横浜)は4回7失点で負け投手だった。「シーズンの最初ですし、やっぱり力みや緊張もありました。」

 もともと真面目でクレバーな性格。すぐに反省点を探り、先輩左腕の石田健太「どうやって力感なく投げているんですか?」と素直な疑問をぶつけた。「力んでもいいことがないと教わりました。リリースの瞬間だけ、力を入れること。石田さんと話をさせてもらって、再確認できたことが大きかったです」。

 今季5度目の先発となった5月4日の中日戦(横浜)では1回に無死一、三塁のピンチを招いたが丁寧な投球で、無失点で切り抜けると、以降は中日打線を寄せ付けず、6回2安打無失点8奪三振で、待望の初勝利をマークした。

「僕には特別速い球や、驚くような変化球があるわけでもないので。」

 細身の体形から「ハマの豆苗」と愛され、謙虚さも携えている背番号16。まもなく開花する。

写真=井田新輔
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