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ソフトバンク・柳町達 ヒットを重ねて子どもたちにもアピール/序盤戦MVP

 

栗原に続き上林も故障離脱。今後さらに柳町への期待は高まる


 負傷者の穴を補って余りある活躍を見せている。3年目の柳町達が外野の一角をつかもうとしている。3月30日のロッテ戦(ZOZOマリン)で同じ外野手の栗原陵矢が大ケガ。左ヒザ前十字じん帯断裂などで今季絶望とされる中、代わって一軍に呼ばれたのが柳町だった。翌31日の同カードにスタメン出場し、マルチ安打。「何とかチームの勝ちに貢献したいという気持ちだった」。ここから快進撃は始まった。

 昨季はウエスタン・リーグ最多の88安打をマークした。藤本博史監督も「一軍で出続ければ2割7分は打てる」と打撃センスを評価。ただ、オープン戦ではアピール機会も限られ、激しい外野争いに敗れ、開幕一軍から外れた。二軍に合流すると即結果を残し、「悔しいですけど、ここで気持ちが切れちゃダメ」と言い聞かせた。

 ウエスタンでは7試合で驚異の打率5割。一軍昇格後も安打を積み重ね、首脳陣の信頼を勝ち取った。4月23日の日本ハム戦(札幌ドーム)から12試合連続安打。うち7試合がマルチ安打(2試合が3安打)と中身の濃いものとなった。相手投手の左右関係なくスタメン起用されるようになったが、「まだまだレギュラーを獲ったつもりはない。1日1日アピールしていく気持ち」。

 5月5日のオリックス戦(PayPayドーム)では本拠地で初のお立ち台にも上がった。2打席連続三振から名誉挽回の勝ち越し2点打。規定打席に届けば、いきなり首位打者争いに加わる勢いだ。こどもの日のヒーローは「子どもたち、“やなぎまち”という名前を覚えて帰ってください」と笑った。

写真=湯浅芳昭
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