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日本ハム・伊藤大海 新人史上初の交流戦2冠右腕が2年目もセ界をかき回す/交流戦のキーマン

 

昨季の快進撃のスタートとなったゲンのいい交流戦で今季もフル回転する


 交流戦は伊藤大海の季節だ。昨季の開幕直後は快投を続けても白星に恵まれず、交流戦前までは1勝のみ。自身2連敗で突入したセ・リーグとの戦いから覚醒した。1年前は3戦3勝、防御率0.90で新人では史上初の防御率と勝利数で投手2冠に輝き、両リーグから1人ずつ選出される「日本生命賞」を受賞。同賞受賞も新人では初の快挙となった。
 
 大目標をファンに誓った舞台でもある。交流戦初登板となった昨年5月28日の中日戦(札幌ドーム)で白星を挙げ、お立ち台に上がった。「絶対にファイターズのエースになれるよう頑張ります」。決意表明をしてから勝ち続けて、リーグ戦再開後も含めて自身6連勝。東京五輪に臨む侍ジャパンに追加招集されて金メダル獲得に貢献し、シーズンでも最終的に10勝。鮮烈な活躍、存在感を大きくさせた起点が、交流戦だった。

 今季は“フル回転”が期待される。新任のBIGBOSSこと新庄剛志監督からは打撃センスの良さを買われて「伊藤君、代打あるよ」と予告されている。苫小牧駒大時代も一番やクリーンアップを打っていた伊藤は、投手だけでなく外野手としても出場していた。指揮官は「外野もできる」と、登板中にワンポイントを挟む際は外野に回し、再びマウンドへ戻すプランも温めている。

 投げるだけでなく、どんな形でチームの勝利に貢献していくかも注目となる伊藤の2年目の交流戦。何を仕掛けるか分からないBIGBOSS野球の体現者としてセ界をかき回すことで、チームを大きな波に乗せて上位浮上へと誘う。

写真=BBM
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