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巨人・A.ウォーカー 日々成長するハングリーな新助っ人/交流戦のキーマン

 


 伸びしろは未知数だ。アダム・ウォーカーの評価が上昇中。左翼守備では、特に送球面に難を抱えるが、「守備で自分は足りないところがある。素晴らしい亀井さん(亀井善行、外野守備兼走塁コーチ)に指導を受けているので、徐々に良くなってチームに貢献できると思う」と、前向きに練習に取り組んでいる。

 守備を補って余りある攻撃面の貢献があるのも確かだ。5月25日時点で打率.301、8本塁打、22打点。開幕当初の代打起用から始まり、下位打線での先発起用を経て、今では上位打線を担う。原辰徳監督は「うちの中で長打力という点ではかなり秀でている。守備も一生懸命、練習してくれますし、足も速い。本当の意味で途上の選手」と期待する。交流戦では指名打者で起用される可能性もあり、今後も多くの出場機会を得ていくだろう。

 ハングリーさの理由は異色の経歴にある。昨季はアメリカ独立リーグで2年連続のMVPに輝いた一方、メジャー・リーグでの出場経験はない。来日後、入場者数の制限が緩和された甲子園で4万人超えの観衆を目にした際は「人生で初めて満員のお客さんが来ている中でプレーして、とても楽しかった」と大興奮。異国でのプレー環境が、大きな刺激になっているようだ。

 助っ人選手らしからぬ初々しさ、代名詞のドレッドヘアー、日々成長していくプレー。ウォーカーには、ファンが見たくなる要素が詰まっている。

写真=BBM
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