週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

DeNA・今永昇太 必勝を掲げてエースが上げる反撃の狼煙/交流戦のキーマン

 

交流戦初戦となった24日のソフトバンク戦は6回2失点で勝敗つかず


 交流戦での浮上へはエースの力が欠かせない。今永昇太は左前腕の負傷から復帰し、完全復活を期す。昨季も交流戦は3試合で防御率1.42の好成績を残した。パ・リーグの強打者をねじ伏せ、反撃の狼煙を上げる。

 異変が起こったのは2月のキャンプ中だった。左前腕に違和感を覚えた。筋肉痛のような張りがあり、検査を受けると肉離れが発覚。肩やヒジのケアには細心の注意を払ってきたが「正直、盲点だった」という部位の故障だった。開幕投手の最有力候補は左肩手術明けだった昨季に続いて開幕不在に。「今年は1年間、一軍にいないといけないという中でキャンプインしたので、悔しい、情けない気持ちになった」と悔やまれる船出となった。

 リハビリ中は複雑な思いでチームの戦いを見ていた。チーム内で新型コロナウイルス感染者が相次いだ時期もあり「スクランブル登板をしている選手や間を詰めて登板する選手もいた。自分自身も責任を感じていた」。戦力となれない自分にもどかしさがつのった。

 ただリハビリは順調に進み、5月6日の広島戦(マツダ広島)で今季初登板を果たすと、17日の中日戦(バンテリン)で復帰後初勝利を3年ぶりの完封。中日打線を4安打、13奪三振と完璧に封じた。

 開幕には出遅れたものの、まだまだ取り返す時間は残っている。「自分が登板する試合でチームを勝利に導けるように。それしかない」。必勝を掲げ、マウンドに上がる。

写真=大泉謙也
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング