復調気配漂うダヤン・ビシエドがキーマンだ。昨季7年ぶりに交流戦勝ち越しに成功した
中日。竜の主砲は同戦打率トップの.409をマーク。2009年の
和田一浩のジャスト4割を上回り、球団の交流戦打率最高記録を更新した。
来日7年目の今季はどん底からのスタート。メスが入ったのは5月11日の
ヤクルト戦(神宮)。
立浪和義監督とグラウンドで話し合う場面があった。
打順は四番から六番へ下がった。この時点で打率.234、2本塁打に11打点。得点圏打率は深刻で.162。立浪監督は「調子が上がればすぐに戻すから、と伝えました」とコメント。35試合目での決断となった。
テーマはステイバック。前に突っ込みすぎるスイングの改善だった。四番を外れたのは3試合。六番だった5月13日の
巨人戦(東京ドーム)で左翼席へ叩き込んで、翌14日の同カードで四番復帰。2日後の15日には巨人・
桜井俊貴から左翼席へ4号2ランを放った。「しっかり準備して、自分のスイングでとらえられた」と自画自賛のコメントを残した。
指揮官は「いいきっかけにしてほしいです。まだ打席や投手によっては前に行っているなと思うことはあるけれど、ホームランは良かった。打てば変わる。フリー打撃でもいい感じになってきた。根気よくやっていきます」と進歩を確認した。
球団の助っ人最多安打記録を持ち、名古屋での生活も板についているビシエド。2年連続交流戦首位打者となれば、チームもきっと浮上できるはずだ。
写真=BBM