週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

中日・ロドリゲス 中継ぎ転向で本領発揮/前半戦MVP

 


 前半戦、8回を任されていたのは先発から転向したジャリエル・ロドリゲスだった。又吉克樹がFAでソフトバンクへ移籍。立浪新政権にとって「8回の男」を誰に託すかは重要事項だった。

ロドリゲスにしようと思う。160キロ近い真っすぐは強烈。先発よりも力を出せる場所だと考えている」

 シーズン前に落合英二ヘッド兼投手コーチが語った。キューバからの助っ人右腕。同ヘッドは球団と話し合い、転向を受け入れてもらうための出来高変更案を練った。ロドリゲスの快諾により、セットアッパーは決まった。

 先発よりも中継ぎに適性があるとにらんだ理由は、投球のムラだった。昨季は先発ローテーションの一員だった。順調に抑えていても、どこかのイニングで落とし穴にはまったように複数失点していた。

 ロドリゲス自身も「1点で抑えられないのが、自分の弱いところ」と繰り返していた。パワー十分の真っすぐで押し切れる1イニング限定がベストだと、実は右腕も感じていたのだ。

 シーズン開始からホールドを積み重ねていく。6月28日時点でリーグ2位タイとなる19ホールドポイント。防御率も1.98と抜群の安定感を誇っていた。立浪監督も「ロドリゲスで負けたら仕方ないと思っています。信頼感はありますし、期待した役割を果たしてくれています」と大きな信頼を寄せていたが……。

 右肩の不調から7月4日に登録抹消。前半戦は絶望とチームにとって、あまりに痛すぎる戦線離脱となった。焦りは禁物だが、一日でも早い復帰が待たれる。後半戦巻き返しのためには欠かせない大きな存在だ。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング