開幕直後の低迷期を脱し、チームは優勝争いに加われる位置まで戻ってきた。その原動力となっているのが安定感抜群のブルペン陣。今季から加入したゲレーロの奮闘ぶりも目を見張る。
コロンビア出身の右腕に与えられた役割は、主に8回のマウンドを守ることだ。2メートル6センチの長身から150キロ台後半の直球を連発し、7月6日の時点で32試合に登板して3勝17ホールド3セーブをマークしている。
本拠地・ZOZOマリンのマウンドもお気に入りだ。「高さもメジャー・リーグとちょっと似ていて、感触もいい」と剛速球を支える。メジャーでは、通算113試合に登板した実績を持ち、最速167キロをマークしたことがある。
制球が課題とされていたが、日本に来てからは自滅することもない。
井口資仁監督も「見ていた映像とだいぶイメージが違う」と、思わぬ誤算にニンマリだ。
すでに来日してから161キロを計測している。ホワイトソックス傘下のマイナーでプレーしていた昨季も「102マイルが出した」と約163キロを計測したという。注目の球速は、ここからさらに上がっていきそうだ。
「これまでの傾向として、自分にとってシーズンの最初はベストでない。球のスピードがベストになってくるのは、夏ごろかな。もっとスピードが上がってくると思う」
守護神・
益田直也につなぐ重要な役割を
東條大樹、
オスナ、
西野勇士らと担っている。ニックネームはスペイン語で「
巨人」を意味する「ヒガンテ」。苦しい夏場を乗り切るのに、頼もしい存在だ。
写真=BBM