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中日・ビシエド 日本の酷暑も問題なし!/夏男の季節

 


 この男にやってもらわなければ、竜の浮上はありえない。一昨年に脱臼した後遺症と思われる左肩のしびれのため6月21日に登録抹消された。7月5日に一軍復帰を果たすまで、その間の11試合でチームは3勝8敗と大きく負け越し。四番の不在がモロに影響した。

「もう準備万端。チームを離れてしまい迷惑を掛けてしまったけど、合流してチームに貢献できるように全力でやりたい。新しい始まりとしてすべての試合に勝てるようにしたい」

 頼もしいのは夏場には強いことだ。「アツイヨー」と冗談っぽく笑うが、昨年は7月が打率.295、8月が.308、一昨年は7月に.340をマーク。2018年8月にはセ・リーグ記録となる月間47安打を放つなど、高温多湿の日本の酷暑もお任せだ。

 最初の仕事は最下位脱出。ダヤン・ビシエドは「勝てるときに勝たないと。若いチームでやる気も変わる。あとは運なんだ。少しでもつかめば状況は変わる」と力説する。わずかな誤差が大きな結果の差として表れる世界。

「何を失敗しているか自分で分析して、そこをやる。コーチのアドバイスを実践するときも『自分は納得したのか』と自分に問い掛けて、納得してからやることが必要だ」

 来日7年目。すっかりベテランの部類に入った。若手にも惜しみなく声を掛ける姿は日常になっている。今季は開幕から低空飛行が続いたが、6月は離脱まで.341と上向いていた。四番のバットとともに昇竜の夏が始まる。

写真=BBM
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