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オリックス・椋木蓮 地元の試合で訪れた転機「ここに呼べてよかった」/ルーキー中間報告

 


 デビュー戦での白星に自然と笑みがこぼれた。ドライチ右腕・椋木蓮が、プロ初登板初先発した7月7日の西武戦(京セラドーム)で6回2安打無失点の好投を見せ、プロ初勝利を飾った。

 初めてのお立ち台で「ここに来るまでに時間がかかってしまった。だけど、ファンのみなさんの前で投げられて、本当によかったです」と声を弾ませた。

 即戦力と期待された大卒右腕は、今春キャンプで左腹を痛めた。ブルペン投球中の負傷離脱に「僕はドラフト1位の投手ではないんじゃないか……」と頭を悩ませた。東北福祉大時代は主に救援を任されたが、故障明けは先発に挑戦。「先発って、どうやって投げたらいいんだろう……」と苦笑いし「1週間に1回しか出番がないので、月日が経つのが早くて、焦りがあった」と打ち明けた。

 転機は地元・山口県で起こった。5月31日のウエスタン・広島戦(由宇)。地元で先発登板するも、5回6失点で敗戦投手に。観戦に訪れた両親には「出直す。あと1カ月ぐらい、二軍で頑張る」と告げた。

 それからファームで奮闘し、一軍デビュー戦となった7月7日、京セラドームに両親を招待した。

「ここに呼べてよかった。育ててくれてありがとうと伝えたいです」

 ヒーローインタビューで笑みを浮かべ、格別の思いを胸に、記念のウイニングボールをつかんだ。お祝いの連絡は200件ほど届き「ちゃんと全員に返しました」と、また笑顔。2度目の登板となった20日の日本ハム戦(京セラドーム)では、9回二死まで2ストライクまで無安打投球と、偉業達成まであと1球から被安打を浴びる快投で、2勝目もマークした。シーズン後半戦も、一軍マウンドで躍動してみせる。

写真=BBM}
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