代打サチヤ! 6月3日の
広島戦(マツダ広島)の3点リードの6回。二死で九番・投手の
田嶋大樹に打席が回ると、代打で山崎福也が登場。スタジアムは驚きの拍手で包まれた。
日大三高時代の3年春、センバツ甲子園の1大会における通算安打の最多タイ記録を樹立した“甲子園記録保持者”。交流戦中の打席でも、好打者の風格が漂っていた。「バッター、山崎福也!」と場内に
コールされ、打席に向かったかつての甲子園のヒーローは、投手になっても、打席で異彩を放った。
6月2日の
DeNA戦(横浜)に先発し、7回1失点で今季2勝目をマークした左腕は、7回には今季初安打となる中安打を記録。右拳を突き上げていた。そんな首脳陣へのアピールも実り(?)、この日は先発翌日にもかかわらずベンチ入り。初回から三塁側ベンチでナインを鼓舞する背番号11の姿があった。代打起用に笑顔で左打席に入り、カウント3-2まで粘った。最後は二直に倒れたが、爽やかな表情でダグアウトに戻った。
投手の山崎福は、前半戦15試合に登板して、3勝6敗ながらも防御率2.88の成績を残し、シーズン後半戦の開幕投手を任された。前半戦を振り返り、「ずっと良い感覚が続いている。最低限の投球はできていたので、続けて後半戦もやっていきます。極力最少失点でいけるように頑張っていきたい」と強く意気込んでマウンドに向かう。
「チームも良い状況ではあるので、なんとか優勝できるように頑張ってきます」
逆転でのリーグ連覇に向け、あのときの甲子園での躍動を思い出す。
写真=BBM}