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ヤクルト・奥川恭伸 実戦復帰へ焦らずに歩を進める高卒3年目右腕/甲子園のヒーローは今

 

さらなる飛躍が期待された今季だが、ここまで一軍では1試合登板のみの奥川


 一軍の舞台に戻ってくることを、多くのファンが待っている。高卒3年目の奥川恭伸は現在、ファームで懸命なリハビリ中だ。かつて、聖地・甲子園を沸かせたヒーローは、復帰への道のりを歩んでいる。

 昨季、チームトップタイの9勝を挙げた右腕にとって、2022年はさらなる飛躍を目指すシーズンとなるはずだった。だが、本拠地開幕戦となった3月29日の巨人戦(神宮)に先発し4回2安打1失点で降板すると、翌30日に上半身のコンディション不良で抹消され、そのまま二軍調整が決定。ノースロー調整を経て、キャッチボールを再開し、現在はブルペン投球を行うまで段階を踏んでいる。

 石川・星稜高時代は2年春から4季連続で甲子園大会に出場。最後の夏は大阪・履正社高との決勝戦に敗れたが、全国にその名をとどろかせた。昨年9月7日の阪神戦では、思い出のマウンドでプロ初白星を挙げ「高校時代も何度も試合をした球場ですし、すごく楽しかった」と振り返った奥川。喜びも、悔しさも味わったマウンドが、己を成長させてくれた。

 今夏も母校の春夏続甲子園出場が決定。センバツ大会出場を決めた際には「甲子園で試合ができるということは僕自身すごく楽しかった思い出がある」と口にしていた。後輩たちの活躍は刺激になっているはずだ。チームは現在、セ・リーグ首位を独走中。ポストシーズンなどを含めて奥川の力が加わればこの上ない戦力アップだが、決して無理は禁物。焦らずに一歩ずつ実戦復帰を目指す。

写真=BBM
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