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中日・大野雄大 照準はポストシーズン進出/タイトルホルダーの意地

 


 竜のエース左腕は2019年から2年連続最優秀防御率投手に、20年は沢村賞に最多奪三振のタイトルも手にした。今季もシーズン終盤戦になり、目標はAクラス。クライマックスシリーズ(CS)が見えている。

「僕がやらなきゃいけないですし、タイトルをとっていい思いもしました。けど、チームはCSから遠ざかっている。何としてもCSに行きたい」と意気込む。

 ショッキングな場面は8月5日のDeNAN戦(バンテリン)。6月にキューバから加入し、支配下登録されたばかりのレビーラが守備のまずさを露呈。目測を誤って三塁打にして、その後、先制点を奪われた。8月19日のヤクルト戦(バンテリン)、今度は自らの悪送球で先制点を献上した。

 ここまで5勝7敗で防御率2.55。チームは最下位だから勝ち星は多くは見込めないだろう。となると目標はポストシーズン進出となる。

「最後に投げたのは僕なんですよね」。中日は12球団で最もCSから遠ざかる。最後は2012年。ファイナル・シリーズで巨人に敗れた。最後の第6戦、途中から登板して3イニングを無失点に抑え、援護を待った。先に3連勝しながら日本シリーズ進出を宿敵にさらわれた。

「借金があったって、周りに何を言われたって、次のステージに進めばいい。行かなあかんのです」と大野雄。高卒2年目の高橋宏斗が台頭して柳裕也小笠原慎之介がいる。「僕は見守る立場で、成長を促します」。CS進出が第一。タイトルへの欲とは一定の距離を保ち、戦う。

写真=BBM
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