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巨人・畠世周 自慢の剛腕を取り戻せ!/このままでは終われない

 


 次々と新たな投手が台頭するチームにあって、思うように期待に応えることができていないのが畠世周だ。直球の威力など潜在能力を評価する声は多いだけに、復調が待たれている。

 今季は21試合の登板で2勝1セーブ5ホールド、防御率3.38だが、5月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)を最後に一軍での登板がない。その試合では満塁の場面で二番手として起用され、3連続適時打を許すなどして降板。翌日に出場選手登録を抹消された。降格の理由は持ち味であるはずの「球威」。4月末にも二軍再調整を命じられた際、桑田真澄投手チーフコーチがこう明かしていた。

「今年は彼の持ち味である150キロのストレートというのがなかなか出てこない。一度抹消して、もう一度、体調面を含めて、またイチからやり直そうと」

 4月26日のDeNA戦(横浜)で152キロを計測したこともあったが、直球が150キロに届かない日がほとんどで、5月中旬に再昇格後は一度もなかった。2018年には三軍戦で156キロをたたき出した剛腕が、本調子でないのは明らかだ。

 昨季は自己最多の52試合に登板し、「チームに『ここを頼む』と言われた位置で仕事を全うしようという気持ち」と、今季は先発、中継ぎを問わず、チーム内での地位を確立しようとしていた右腕。6月以降、走り込みなどで汗を流す畠の姿がジャイアンツ球場にある。自らの持ち味を取り戻すための、我慢の時間だ。

写真=BBM
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