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ヤクルト・中村悠平 扇の要が連覇へと導く/このままでは終われない

 


 伝統の番号を受け継ぐ身として、このままでは終われない。中村悠平は今季から新たに3年契約を結び、背番号を「2」から「27」に変更。かつては古田敦也氏が背負った番号で、1990年代には中心選手として黄金時代を築き上げた。

 中村が今季に懸ける思いは強かった。昨季は正捕手としてリーグ制覇と日本一達成に貢献。日本シリーズではMVPに輝いた。「日本一になることができて、ここで満足することなく、すごく伝統のある、重みのある番号をつけさせていただく機会が今回あったので、キャリアハイや、連覇を目指していけるように自分にプレッシャーをかけて、発破をかけてもう一度勝負したいなという思いでつけさせてもらいました」。2022年はさらなる活躍を目指すシーズンだった。

 だが、開幕前に下半身の張りを訴えて、開幕はまさかの二軍スタート。前半戦終盤の7月上旬には青木宣親山田哲人塩見泰隆らとともに新型コロナウイルスの陽性判定を受けてチームを離れた。背番号も心境も新たにして臨んだが、まさかの2度の離脱。胸にはじくじたる思いがあったはずだ。

 それでも、一軍戦をテレビ観戦しながら自身で配球を研究。「若い選手たちがすごく頑張っている姿は刺激になっていましたし、いろいろな感情がありました」と自主隔離期間を振り返った中村。シーズンは最終盤の戦いに入った。リーグ連覇、そして球団初の二年連続日本一へ。新たな黄金時代を築くべく、背番号27が奮闘する。

写真=BBM
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