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広島・末包昇大 プロの壁を感じながら、試行錯誤を重ねて/即戦力と言われて

 

いつか主砲となる日を目指して奮闘する末包


『ポスト鈴木誠也』と言われてドラフト6位で入団したルーキーの末包昇大は、プロの壁を感じるシーズンを過ごしている。春季キャンプから一軍に同行。佐々岡真司監督も当時「当然、即戦力の2人(末包と中村健人)は(一軍に)連れて行く」と話しており、期待の大きさを言葉にしていた。2月、巨人とのオープン戦(26日=那覇)では左翼へ特大のアーチを描き、持ち前のパワーを大いに発揮した。

 開幕戦で猛打賞を放つなど春は順調だったが、徐々にプロのレベルの高さを感じるようになる。「出てくる投手すべてが社会人だとエース級」と末包自身も形容したように、それぞれが変化球は鋭く、直球は速い。特に右の本格派と言われるようなタイプには変化球で遊ばれることが多かった。「代打で右投手と当たったときに内容が悪かった。左右両方を打てるように課題を克服して修正してくるように」と指示を受け、5月23日から二軍調整に入った。

「もちろん一軍でも気づきはあるが、(二軍で)打席に立って、考え過ぎずに。打席が多い中での気づきもあるので、プラスになっている」。タイミングの取り方や、構え方などに試行錯誤を重ね、7月31日のウエスタン・阪神戦(丸亀)では藤浪晋太郎から左翼へライナー性の本塁打も放った。その2日後には一軍に再昇格。だが、思ったアピールはできず、8月11日には再び二軍へ。9月5日現在、一軍戦は31試合で23安打2本塁打14打点。ポスト鈴木誠也と呼ぶにはまだ早い。ただ、体重110キロの恵まれた体格が示すように、即戦力は期待を背負っている。

写真=BBM
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