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オリックス・西野真弘 打席の工夫と徹底した意識で「1つひとつのプレーが大事になる」/復活を遂げた男たち

 


 今年32歳を迎えた“中堅ヒッター”が高い経験値で意地を示す。西野真弘が、懸命に歯を食いしばる。

「昨年、チームは優勝したけど、自分はほとんど何もできなかった。本当に力になれなかったシーズンだった。だから、今年こそチームに貢献できるように。必死です」

 プロ2年目の2016年には全143試合に出場した。ただ、昨季はプロ入り最少の出場18試合にとどまった。今季でプロ8年目の32歳は「ここが今、大事なところ。悔しい思いはもちろんある」と期する思いを胸に一軍舞台で躍動する。

 逆転でのリーグ連覇に向け、絶対に負けられない9月18、19日ソフトバンク戦(京セラドーム)では2試合連続の3安打猛打賞を記録し、強く拳を握った。

 打席での工夫が結果につながっている。1球1球、バットの握りを変える。

「相手投手や、その日の自分の調子です。相手投手の特徴と、カウント。状況。とくに2ストライク後は短く持って、操作性を重視しています」

 パターンは3つ。1=拳1つ分短く持つ、2=指2本分短く持つ、3=目いっぱい長く持つ。3つのパターンは、その場で判断すると言う。「バットを長く持つのと、短く持つのは、ちょっと変わる。例えば、ファウルにする、コンタクトを意識して打球を飛ばす。(意識は)出塁すること」と徹底した意識で試合に臨む。

 昨季の優勝は、舞台裏でひっそり喜んだ。「今年は、その輪に入れるように貢献したい。1つひとつのプレーが大事になる」。怯まぬ精神で突き進んだ。

写真=BBM
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