肩書きに偽りはなかった。2019年のアストロズ時代に最多セーブのタイトルにも輝くなど、メジャー通算155セーブの実績を誇る
オスナが、シーズン途中の6月に加入すると、他を圧倒する投球を見せ続けた。
6月24日の
オリックス戦(ZOZOマリン)で来日初登板を果たすと、8月からはクローザーとして起用された。9月23日の
ソフトバンク戦(PayPayドーム)では同点の9回から登板し、延長10回に打線が勝ち越すと、その裏のマウンドにも上がって試合を締めた。
メジャー屈指のリリーバーだったが、イニングまたぎも、3連投もこなした。ロッテに入団する際に「いろんなリーグでプレーしているが、そこに順応できることが自分の持ち味。自分の全力でチームに貢献したい」との言葉どおり、チームのために献身的な姿が印象的だ。
150キロ中盤の剛速球にカットボール、チェンジアップを織り交ぜる。チームは目標に掲げたリーグ優勝を逃したが、それでもオスナは29試合に登板し、4勝10セーブ9ホールドで防御率0.91。わずか3失点で、29回2/3を投げて四球は3個だけと打者を圧倒した。首脳陣にとっては、100点満点の結果を残してくれた。
12歳のときに、メキシコ代表として日本で開催された大会に出場した経験がある。「日本の文化に興味がある」と日本食にも積極的で、ラーメンは大好物だという。そんな右腕だけに、シーズン後には国内外から、数多くの球団からオファーが殺到する可能性もある。オフに突入しても、助っ人右腕の動向から目が離せそうもない。
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