規定打席に初到達し自己最多の18本塁打を放つも、今季の成績に満足はしていない
5年目はキャリアハイの数字が並んだ。
清宮幸太郎がプロ入り後、大きなケガもなく春季キャンプから公式戦終了まで一軍で完走したのは初めて。129試合出場、18本塁打、55打点。シーズン規定打席にも初めて到達した。そんな1年を「一軍にずっと“いさせて”いただいた。もっと見栄えのいい成績を残したい」」と、自らをバッサリ斬った。
1年目から一軍でチャンスを与えられながら、殻を破りきれないシーズンが続いていた。早実時代に積み上げた高校通算111本塁打の記録を引っ提げ、鳴り物入りでプロ入りしたときから、求められている数字の大きさは本人も理解している。だからこそ、今季の数字はまだまだ物足りないと自覚。厳しい自己評価が、自身の言葉であふれ出てきた。
ただ、大飛躍への土台は築けたシーズンになった。
稲葉篤紀GMをはじめ
新庄剛志監督ら首脳陣からも日々、打撃指導を受けながら徐々に打撃フォームも安定。シーズン前半はソロ本塁打が続いたが、後半戦は走者を置いた中での一発も量産。9月27日の
ロッテ戦(札幌ドーム)ではプロ初の満塁本塁打も放つなど、勝負強さも増していった。
チームの本塁打王となったように、天性の長打力は来季の巻き返しに欠かせない。来春開業する新本拠地「エスコンフィールド北海道」は、右中間が狭くなり、左打者にとっては追い風が吹く。「好不調の波がかなりあった。常に同じようにできるよう、練習するしかない」。悔しさが残るキャリアハイの数字を糧に、新球場では主役を張る。
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