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ロッテ・山口航輝 やるべきことを考えて「それが昨年から変わったところだと思う」/飛躍のシーズン

 


 2点ビハインドの6回一死一、二塁。負ければ、ソフトバンクのリーグ優勝が決まる10月2日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で、山口航輝が高めに外れた直球を豪快に右翼席へと運んで、相手ナインを奈落の底へと突き落とした。

 4年目でキャリアハイとなる16本塁打。豪快なスイングが持ち味だ。高め直球を空振りすることもあるが、スタンドまで飛ばすこともある。チームトップとなる本塁打数をマークした和製大砲は「ここが自分の生命線」と言う。一軍デビューを果たした昨年は9本塁打。2ケタアーチの壁を破った今季は、何が違ったのか。

「気持ちの面が大きい。まだ、レギュラーではないのに、打席をたくさんもらえた。昨年はしがみついているような感じで、打たないと次は出られないと力んだ。今年は打席の中で落ち着いて、やるべきことを考えられた。それが昨年から変わったところだと思う」

 今季は3年目の高部瑛斗が中堅のレギュラーを獲得し、盗塁王にも輝いた。右と左の違いはあるが、同じ四番候補として期待される1学年上の安田尚憲も打率、本塁打でキャリアハイを残した。同期入団の藤原恭大も、来季は巻き返しを図ってくるだろう。同世代の奮闘は、大きな刺激になっている。

 本拠地・ZOZOマリンのヒーローインタビューでは、得意の俳句を詠む。おなじみのパフォーマンスだけが先行せず、実力も着実につけている。

「昨年経験したことを今年に生かさないといけない。何か変わろうとやっている」

 吉井理人新監督となる来季はさらなる飛躍が期待できそうだ。

写真=BBM
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