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中日・清水達也 中継ぎ転向でブレーク/飛躍のシーズン

 


 昨季は1試合の登板に終わった右腕が大きな飛躍を遂げた。54試合に登板して3勝3敗、防御率3.04。主に勝ちパターンの7回を任され、リーグ5位の35ホールドポイントをマークした。

 成長ぶりを見せたのが9月21日の広島戦(マツダ広島)だ。同点に追いついた直後の7回に登板すると、3つのアウトはすべて見逃し振で無失点リリーフ。高卒右腕では球団史上初となるシーズン30ホールドを自身初の50試合登板の節目で達成した。

「どっちも目標にしていたので、達成できたのは素直にうれしいです」と声を弾ませた。

 リリーフ転向1年目。勝利の方程式をともに務めるロドリゲスR.マルティネスが最高のお手本になっている。4月5日のヤクルト戦(神宮)では先発・勝野昌慶の今季初勝利の権利を消してしまい、申し訳なさと悔しさで寝付けないこともあった。

 ただ、2人の師匠にも、もちろんそんな夜はある。落ち込んでいても次の試合は待ってくれない。だからこそどんな状況でも明るさを持って接してくれている。

「抑えたら『スーパーピッチャー!』ってバカにしてきますし、打たれたら『チキンハート!』と。そういうやりとりが、ありがたいと思ってます」。何げないやりとりに何度も救われた。

 立浪和義監督も「初めてのフルシーズンで、今年から中継ぎでずっと良い働きをしてくれている。彼の働きは大きかった」と目を細めた。ゆくゆくは8回、9回を投げるのが目標だ。そのための大きな足掛かりができたシーズンになった。

写真=BBM
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