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ソフトバンク・板東湧梧 2度目の先発で見せた成長の証し/ドラフト下位入団選手の今

 

来季は開幕先発ローテーション入りも期待される板東


 レギュラーシーズン最終戦となった10月2日のロッテ戦(ZOZOマリン)。“優勝かV逸か”が決まる一戦の先発マウンドを託されたのは、4年目の板東湧梧だった。極限の緊張感に包まれたゲームで、5回無失点の快投。救援陣が逆転を許しチームは143試合目でリーグ優勝を逃すという歴史的な悲劇を味わったが、2019年ドラフト4位で入団し今季は先発初勝利をマークするなどブレークした右腕が、大きな成長を示した一戦でもあった。

 社会人のJR東日本を経て即戦力として入団しながら、先発初勝利まで4年を要した。同期でドラフト1位の甲斐野央、同6位の泉圭輔らが1年目から一軍で結果を残した中、先発ローテーション候補だった右腕は1年目は一軍の舞台を踏むことすらできなかった。2年目の7月に中継ぎとして一軍デビュー。プロ4度目の登板では念願だった初先発のチャンスをつかんだが、3本塁打を浴びるなど5回途中5失点で初黒星を喫した。

 3年目の昨季は中継ぎで44試合に登板するも、先発の機会はなし。今季もスタートは中継ぎだったものの、夏前からは二軍で先発調整。チームが苦しんでいた夏場にプロ2度目の先発を任されると、日本ハム打線を相手に6回途中1安打無失点の快投で先発初白星をつかんだ。「あのころ(2年目)とは違うんだなと成長を感じられた」。この1勝で自信をつかむと、9月24日のロッテ戦(PayPayドーム)ではプロ初完封も飾った。ルックスだけでなく、ピッチングも“男前”。下位入団のイケメン右腕が、来季はさらなる飛躍を遂げる。

写真=高原由佳
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