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西武・愛斗 打撃の幅が広がりキャリア最高の成績/ドラフト下位入団選手の今

 

今季は自己最多の121試合に出場した愛斗


 2016年ドラフト4位で入団した愛斗。7年目を迎えた今季チームの野手で唯一登録抹消なく一軍に帯同し、自身初の100試合を超える121試合に出場した。惜しくも規定打席には届かなかったが393打、席89安打、9本塁打、28打点、9盗塁、打率.243は打点以外いずれもキャリア最高の成績。もともと、「僕の野球人生、どのカテゴリーでも常に成功するのが遅い」と自認しており、プロの世界でも7年という時間を要しながらも着々と力をつけている。

 特に今季成長したのが打撃の幅だ。最大の魅力は長打力だが状態が良いときと悪いときの差の大きさが、レギュラーをつかみ切れない最大の課題だった。そこで、コーチの助言によりバットを短く持つことで状況を打開。「短く持つ分、コンパクトになるし、前で打てば短く持っていてもボールは飛ぶ。何よりもポイントに呼び込めるようになりました」。バットが届かない分、「届かないところは振らない」と割り切りボール球に手を出さなくなったことも収穫だった。

 また、昨季まで1盗塁、4犠打だったのが、9盗塁、チームトップの14犠打と、走塁や小技でもチームに大きく貢献できるようになったのも非常に大きかった。

 そして、最大の武器である守備は健在。今季は得意のライトに加えセンターでの出場も増え、首脳陣からの信頼はさらに増している。

「去年は自分のことだけを考えて、ただガムシャラでしたが今年はチームのことを一番に考えています」と意識のレベルもアップした。まだまだ発展途上。今季の経験が来季にどうつながるのか。大いに期待したい。

写真=BBM
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