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日本ハム・近藤健介 「人生一の当たり」初のサヨナラ弾も放った節目の1年/チームリーダーの2022年

 

故障離脱で5年ぶり規定打席到達はならずも打率3割超、出塁率4割超はクリア


 選手会長も務める近藤健介にとって大きな節目を刻んだ1年だった。9月10日、西武戦(ベルーナ)の1回に右前打を放って通算1000安打に到達した。「プロに入ったときには、こんなに打てるとは思っていなかった。でも、今となっては通過点なのかなと思っている」。通算999試合目の出場で、大打者へとつながるハードルをきっちりとクリアした。

 その1カ月前には、プロ野球選手として主役級の役者に成長したことを示すアーチも放った。8月9日の西武戦(札幌ドーム)で1点を追う9回に逆転サヨナラ3ラン。「プロ一、人生一の当たりだった。最高の打球だった」。プロ11年目で初のサヨナラ弾は、チームにとっても令和初のサヨナラ弾。しかも、29歳の誕生日に放ったバースデーサヨナラアーチは、1954年の土井垣武(東映)以来、史上2人目の快挙だった。

 苦しんだ時期もあった。5月4日の楽天戦(札幌ドーム)の試合前練習中に右脇腹を痛めて戦線離脱。試合復帰まで約8週間の見通しと発表されたが、予定よりも早く6月17日の二軍戦で実戦復帰し、同28日の西武戦(ベルーナ)で一軍復帰。この故障離脱が響いて、5年ぶりに規定打席到達はならなかった。

 それでも打率は.302をマークし、出塁率も.418と選手会長は最低限の数字は残した。シーズン中には海外FA権も取得し、プロ野球人生にとっても節目となった1年。来季は三十路を迎える球界屈指の好打者が、ここから円熟味を増しながら、どんな歩みを見せてくれるのか。楽しみは尽きない。

写真=BBM
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