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ソフトバンク・柳田悠岐 人生初の“大役”に力不足も感じながら/チームリーダーの2022年

 

来季も柳田の胸には「C」マークが光る


 キャプテンマークを胸につけた戦いは、大阪の地で幕を閉じた。10月15日のオリックスとのクライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージ第4戦(京セラドーム)。サヨナラ負けで日本シリーズへの道は閉ざされると、柳田悠岐は「力負けです。オリックスが強かったです」と潔く敗戦を認めた。人生初めてという主将でチームを引っ張った1年。「素晴らしい経験をさせていただいて力不足を感じた。そういう器ではなかったのかなと感じています」と神妙な面持ちで語った。

 柳田自身は反省の言葉を並べたが、背中でチームをけん引した姿は誰もが認めている。開幕直後に左肩を負傷。一時離脱したが、満身創痍の体でグラウンドに立ち続けた。117試合に出場して打率.275、24本塁打、79打点。本来の柳田からすると物足りない数字にも映るが、優勝争い最終盤からCSにかけては“無双”の働きをした。マジック1で迎えた10月1日の西武戦(ベルーナ)、2日のロッテ戦(ZOZOマリン)では2戦連発。西武とのCSファーストステージ(PayPayドーム)でも2戦連発でオリックスとの最終決戦に駒を進めている。

 来季もキャプテンの“続投”が決まった。柳田自身は難色を示していたが、藤本博史監督の説得に最後は折れた。「『俺が監督の間はやってくれ』と言われたので。監督にそれだけ言われたら断れないな」と首を縦に振り、選手会長の今宮健太、副キャプテンの栗原陵矢とともに、チームを引っ張る。「今年はちょっとダメだったので、いい結果を出せるように準備したい」と誓う姿は、やはり頼もしい。

写真=高原由佳
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