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DeNA・佐野恵太 「悔しいままでは終われない」過去の自分を超える/チームリーダーの2022年

 

タイトルを獲得したがCSで敗れ、主将としては納得していない


 佐野恵太の目は真っ赤だった。DeNAとして、2022年の戦いが終わったのが10月10日。クライマックスシリーズ・ステージの阪神戦(横浜)だった。2対3で逆転負け。1点を追う9回一死満塁、代打・藤田一也の併殺打で万事休した。

「キャプテンとしても、一人の選手、一人の打者としてもふがいない。情けない結果になってしまった」。

 本拠地・横浜スタジアムで考えもしなかった結末を迎え、自身も3試合10打数1安打で本塁打、打点ともに0に終わり「本当に、チームメートにも申し訳ない気持ちでいっぱいです」と言葉を振り絞った。

 大黒柱だった筒香嘉智が米大リーグへ渡り、2020年から主将を引き継いだ。「コミュニケーション能力があるし、セルフコントロールができる」と抜てきしたのがアレックス・ラミレス前監督。キャプテン1年目でいきなり首位打者に輝いた。

 重圧に負けることなく、不動の主軸として成長を続けた。しかしチームは4位、最下位と低迷し「主将をやって、優勝することが最高のこと。悔しいままでは終われない」と強い決意で今季を迎えた。

 椎間関節炎による離脱はあったものの、左翼手、一塁手としても133試合に出場。打率.306で3年連続の3割をクリアし、22本塁打、72打点と奮闘した。さらに161安打で初めて最多安打のタイトルも獲得。「来年以降、成績で悔しさだったりというものを、しっかりと晴らしたい。すべての数字で、過去の自分を超えていけるようにやっていきたい」と前だけを向いた。打倒・ヤクルト、1998年以来のセ・リーグ制覇。背番号7は動き始めている。

写真=BBM
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