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楽天・渡辺佳明 勝負強さ発揮して定位置奪取へ/来季こそ主力に

 

自らの地位を確立させたいところ


 自分が思っていた以上の爪跡は、残せたのだろうか。渡辺佳明は今季、60試合に出場し打率.242、1本塁打、17打点。チームに欠かせない戦力であることに間違いはないが、1年を通じて一軍で活躍することはできなかった。

 昨季は45試合出場で、打率.273。レギュラー奪取を目指した今季は開幕一軍スタートだったが、春先は思うような成績を残せず、5月13日に二軍降格。二軍で結果を残して同下旬に再昇格したが、心から納得できる成績は残せなかった。

 長所も発揮できなかった。ルーキーだった19年は、26打点で得点圏打率は.393。2年目の20年は12打点で得点圏打率は.450。狙い球を絞って、無類の勝負強さを発揮していた。今季は17打点を挙げたものの、得点圏打率は.250にとどまった。

 石井GM兼任監督は若手の台頭を熱望している。明大卒で来季はプロ5年目。チームの中心選手として覚醒することを期待されている一人だ。今季は3失策を喫したように課題の一つが守備。守備力を強化し、持ち前の勝負強さを発揮できれば、一軍に定着する可能性は十分にある。今季、チームは得点力不足にあえいだだけに、首脳陣からの期待も決して低くはない。

 10月8日、阪神とのファーム日本選手権(サンマリン)では3安打2打点の活躍で最優秀選手に選出された。チームは8対2で快勝し、2年ぶり2度目の優勝を果たした。「とにかく全力でプレーしたい」と語る渡辺佳が、来季は一軍の優勝に貢献する。

写真=BBM
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