プロの世界の荒波を次々と乗り越えた。ドラフト1位入団の大勢は、チーム不動の守護神として37セーブを記録し、球史にその名を刻んだ。
「前半戦は自分の思いどおりにいくことが多かったけど、後半戦は相手チームも対策を練ってきて、うまくいかないことが多かった。その中でも自分なりに修正して、次の登板に臨んだことは良かったのかなと思います」
10月2日、今季最終戦となった
DeNA戦(横浜)で、2015年のDeNA・
山崎康晃、22年の
広島・
栗林良吏に続く、史上3人目となる新人最多セーブ記録を達成。喜びとともにルーキーイヤーの最後を締めくくった。
関西国際大から入団した変則サイドスロー右腕は、オープン戦で7試合に登板、防御率1.29と結果を残し、原監督から球団の新人では異例となる守護神の座を託された。40年ぶりの新人での開幕戦セーブでデビューすると、最速159キロのストレートを武器に大躍進。終盤戦までは3連投を避けるなど、首脳陣の管理も奏功した。
原辰徳監督は「自分の力で数字を残した。自立した形で1年間、戦い抜けたのは非常に価値がある」と称賛した。
11月には、来年3月のWBCに向けて強化試合を行った侍ジャパンのメンバーとして戦った。「現状に満足せずにオフを過ごして、2年目のジンクスに負けないようにやっていきたい」と大勢。来季は、日本を代表するクローザーへのさらなる飛躍が期待される。
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